担当は山本先生の作品からはちょっと遠ざかっていたので、最近の先生についてあまり知らなかったのですが、blogの過去ログを見ると、以前とまったく変わっていないことに大いに感動してしまいました。山本先生がすでに50代に差し掛かっていることを考えると、これは奇跡といってもいいかもしれません。
山本弘先生をどういう人か、ということを誤解を恐れずに言えば、良い意味でも悪い意味でも大人げない、というのが担当のイメージです。
大人げないに良い意味なんて存在するのか?と疑問を持たれそうですが、山本先生はハードなSFを書くときでもライトノベルを書くときでも、あるいはトンデモ本を書くときでも、常に同じスタンスで物事にあたっていると思います。つまり、全力。
(図1)
また、山本先生はほとんどの作家やメディアの人々が意図的に無視、あるいは目を向けない『ネット上での無責任な放言』に対しても全力で反論、あるいは反証します。まったく一銭の得にもならないばかりか、さらなるネットでの批判や誹謗を生みかねないという意味で、悪い意味での大人げなさといってもいいと思いますが、これらすべてをひっくるめての大人げなさが、山本弘先生の作家性だと思います。
こうした作家性は、ライトノベルは一般小説に劣っていないと声高に主張し、あるいはアニソンは一般的な音楽に劣るものではないと常日頃訴え続けるという、いい年した大人はまず言わないような姿勢にもつながり、だからこそデビューから20年以上たった現在も、山本先生がライトノベルファンや多くのオタクの支持を受ける一因だと思います。
次回も山本弘先生の話です。
(担当 有冨)