原澤 | 今回『セクシー雑誌大全』ということで膨大な数のセクシー雑誌を資料として使ったわけですが…。
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赤田 | そうだねえ。川口さん(前『あかまつ』担当者)なんかダニに喰われながらよくがんばってくれたよ。
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原澤 | 私と赤田さんは全然平気でしたね。
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赤田 | 免疫があったからね。
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原澤 | 中でも『JAM』なんかは私が見てもおもしろく、新しく感じましたが。
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赤田 | エロ本の域を超えてるよねえ。ヴィジュアルが最高にパンクだもん。エロ本じゃなくて、パンク雑誌。音楽のパンクっていうんじゃなく…
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原澤 | 表現のジャンル…姿勢がPANKなんですね。
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赤田 | そういや、『奇譚倶楽部』なんかも熱心に読んでたね。畔亭数久なんかも評判良かったし。あれは僕がまだ学生だったころ読んだ京都のミニコミ誌に、『ヘンタイ雑誌の楽しみ』という記事があって、畔亭数久の挿絵が載ってたんだよね。ずっとやりたかったんだ。
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原澤 | 秘宝館なんかもずっと温めてきた企画なんですか?
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赤田 | そうだね…イギリスのアムステルダムなんかにも取材に行ったんだけど、あれはひどかった。何百万もかけて社長と通訳と奥山さんでいったわりには、写真なんか一枚しか使わなかったしね。日本の秘宝館のほうが、パワーがあるっていうか、外国のは、想像の域を出ないよね。現地で調べた他の秘宝館へ行ったら、いきなり潰れてたり。とにかく散々だったよ……(と、いきなりテンションが下がる)。
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原澤 | あっ、あの、コスプレヌードなんか、好評だったようですが。
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赤田 | 「まんだらけ」ならではのことがやりたかったんだよね。最初、名古屋店で脱いでくれるひと探したんだけど、全然だめで、福岡店に打診したら、トントンと。九州はやっぱり違うねえ!ノリがラテン系っていうか。女の子たちからも「すごく楽しかった」ってメールが届いてね。その中のすごくカワイイ娘が僕のファンだっていってさぁ。まいったなあ!あははは。
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原澤 | (無視)巻頭のヌードグラビアは赤田さんがお撮りになったんですよね。
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赤田 | そうそう。使い捨てカメラで撮ったわりにはキレイに撮れてるでしょ。このモデル、僕の友達なんだけど、肌がとってもきれいでねえ……。
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原澤 | (完全に無視)お忙しいところ、どうもありがとうございました。
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赤田 | あのねえ、女の子を撮るときには、被写体に踏み込まなきゃだめ!これ大切だよ。一歩前に踏み込んで、入り込むって言うか、物を撮るんじゃないんだから、女の子にだねえ……(延々と続く)
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