もうとりかえしがつかない。 ブレ・ボケは否定してしまったし、ネガは日本海で燃やしてしまったし、 あれほどシャープで理論的だった文章も書けなくなってしまったし、 昔の熱狂的ファンには全否定されてしまったし、倒れて記憶さえ失ってしまった。 出来ることといえば ストレートに眠りTELで少し進行している時計的確化し、朝飯を食べ上げ、昼寝極力阻止!! しながらブレないように懸命に写真を撮ることだけ。 写真史に残る金字塔「来るべき言葉のために」に続くいろいろあったあとの写真集2作目。 珍しくもない対象をただ無心に写しただけ、という作家性ゼロのカラー・モノクロ写真たち。見るということは目につきささってくるということ。写す とは目玉に残ったその傷跡を明確に浮かび上がらせること。 写真とは何かをしつこく考え続けてきた中平がエゴなし理論なしでナチュラルに撮影した作品集。 「見るとは」「在るとは」なんなのか?答えはないのですがそんなことを考えたくさせる不思議なオーラがある一冊。 巻末の「中平卓馬写真日記1982・8・1〜8・31」の迫力ある文章も感動 的。写真評論の世界に限らず、この人の文章はすごいです。 中平卓馬「新たなる凝視」83年初 晶文社 状態並 \29400
(担当 にのみや)
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