今回紹介するのは知る人ぞ知る快作、富沢順先生の「コマンダー0」です富沢順先生といえば、スーパージャンプにて1992から1999年まで連載された「企業戦士YAMAZAKI」で有名な漫画家です。その後も今は亡きコミックバンチにて「殺し屋 麺吉」等を手がけていました。現在も漫画ゴラク増刊・食漫で「野良麺」を連載しています
「企業戦士YAMZAKI」に代表される作品群は、人間ドラマに必ず最後にいんちき科学バトルで締めという「大いなるマンネリ」、といった感じの作品でした。
職場で生まれる悩みや苦しみ、軋轢といったものを登場人物が克服するための人間ドラマが数ページに
わたって繰り広げられた後、よくわからん敵が登場、文字どうり戦闘サイボーグ…企業戦士である山崎が
名刺スラッシュ等の必殺技で敵を1コマぐらいで処刑(しかもなんか良い事言いながら)というのが毎回の流れでした。
最近ではこういう「大いなるマンネリ」というマンガも少なくなったような気もしますが、それでも漫画サンデーでちょっと前までやってた「艶恋師」も右往左往ありながら、結局は「きぬただぁーッ」で解決ですので劇画にはよくあるタイプなのかもしれません。しかもそういう作品だからこそ安定感が抜群で長期連載になったりすることも多いですし…
そんな富沢順先生の最初期に描かれた作品がこの「コマンダー0」というわけです。
富沢先生はもともと車田正美先生のアシスタントで、車田先生の身内パロディ作品「実録!神輪会」にも登場してます。
他の大御所漫画家を残虐手段でぶっ殺したり、「リングにかけろ」風に死んでたので印象深い人も多いことでしょう。
たしかむっつりスケベ扱いされてました。
そんな「コマンダー0」ですが、
肝心の中身は、近未来版「聖闘士星矢」といった趣で2巻完結でありながらかなり面白い作品となっています。
富沢先生の絵は、どことなくポップでありながらもバトルシーンもいい感じの昔の絵柄。古きよき80年代の漫画の雰囲気が存分に楽しめます。
ジーニアス5!こんなのガッシュかなにかに出てきたような…
主人公は所謂熱血な昭和風味。敵いわく、こんないいかげんな時代に炎を撒き散らしながら生きる男がいるとは、とのこと。いい感じに分かり易い!
また、星矢では必殺技に当たるインチキ化学武器もケレン味たっぷりで最高です。
とくにKr(クリンプトン)ガスレーザーブレードは名前のインパクトもさることながら、1ランク上にAr(アルゴン)ガスレーザーブレードがでてきて、クリンプトン<アルゴンという謎の化学方程式を当時の少年は心に刻み付けられた事でしょう
個人的にはバオー、スパイラルナイフに匹敵するジャンプインチキ兵器の至宝
狂ってるのは80sじゃなくてこのマンガだ!
最後はクレイジーズ80S!狂った時代に俺らは生まれた!とのことですが、これを書いてる担当も八十年代生まれで感慨深い台詞ですね。
そんな80年代の油ギトギトのコッテリ漫画、コマンダー0をあなたの本棚に加えて見てはいかがでしょうか?
本店2ショーケース内にて。
おまけ 作者コメントもなかなか愉快。
(担当 黒田)
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