まんだらけ中野店 4F 大予言異能の発明家ニコラ・テスラ『超人ニコラ・テスラ』新戸雅章著 1993年筑摩書房帯付

異能の発明家ニコラ・テスラ『超人ニコラ・テスラ』新戸雅章著 1993年筑摩書房帯付 \1575

ニコラ・テスラと云へばオカルト界では非常に人気の高い人物です（オウム真理教のマッドサイエンティストたちもテスラを研究したことで有名）。
どうして人気が高いのか、その理由は下記引用文で明らかでせう。

「ある者は彼こそエジソンを上回る史上最大の天才発明家だと絶賛するが、別の者はたんなるはったりの夢想家にすぎないと批判する。
また、ある者は、病んだ地球を救済するためにUFOに乗って飛来した金星人だといい、別のものは霊界にある彼の声を聞いたと主張する。
＜中略＞クロアチア生まれの電気工学者で、発明家。
一般には交流モーター、交流発電機、高周波コイル、遠隔無線操縦＜中略＞などの発明者とされている。
その業績は、エジソンとともにノーベル賞候補にのぼり、磁気の国際単位にその名をとどめていることからもわかる。
＜中略＞彼が秘蔵していた論文には、殺人光線、粒子ビーム兵器、地震兵器、エネルギーシールド、無限エネルギーなどの秘密が隠されているとされ、それをめぐって米ソ間で熾烈な諜報戦が戦わされた、とも」（本書19頁より）

論文の題目だけ眺めると、「そりゃァオウムも飛びつくわな」といふやうなマッドサイエンティストぶりですが、本書はそんな風に偏って評価されることの多いテスラの人物像を極めて公平に、科学者、発明家としてのテスラから「テスラ金星人説」まで含めて余すことなく広く提供するものであります。
その上でテスラの人物評については読者それぞれにに委ねるといふ姿勢の良書です。
超科学好きはモチロンのこと、正統科学の人にもお薦めしたい一冊です。
まんだらけ「大予言」にて御覧になれます。

(担当山口ケン)