けっこうどぎついゲイポルノではあるのですが、ハードさの向こう側に見える人間の精神のようなものが確り描かれていて、面白いんです。
<注意・ネタバレ含みます!>
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イカれた大旦那様に玩具扱いされるでくのぼう系主人公「寅蔵」は、どこまでもポルノな展開に翻弄されるヒロイン枠。
そして男性間だけではなく、名目上夫婦となっている相手との子づくりの為だけにする愛のない行為や、大旦那の母親である妖婆によるレイプまで、克明・細密にたっっぷり描かれます。まさかゲイコミックを読んでいて老婆による歯無しフェラとか見ると思わなかったヨ…。
どさくさまぎれに死亡届も出されており、位牌までこのとおり。
11年ぶりに外に出る描写はシンプルだけれど気持ちよくなる。思わずイイハナシダナーと錯覚しそうになってしまううららかなシーンです。
しかし、「キャラクターの描き分け」というのは漫画のレビューを見てるとよく出てくるフレーズですが、田亀氏の場合人物間の描き分けは勿論巧みなんですが、各々の人物の加齢や体験による風貌・雰囲気の変化さえも描き分けられています。
基本的には寝たきりで意識もなく死を待つのみだったのですが、寅蔵が近づくとおもむろに目を覚まします。
しかし、一体なぜここで寅蔵は大旦那を憎まなかったのか?というのが全くわからず、とても混乱しました。
だまくらかされて連れてこられ、一族を挙げて嬲りものにされて、あらゆる暴行や恥辱の限りを尽くされ続けた経緯があるのに、なぜなのだろう。
吊り橋効果と言うか、性暴力に依存することで生き長らえた結果、愛に似た何かが相手に対して生まれたのか?もしくは単純に洗脳され続けた結果、自分を奴隷だと思い込んでいるのか?うーん、どれも違うような気がします。
その後再読して、寅蔵のメンタリティとしては物事を受容する覚悟と諦念が入り交じった、一種凪のような精神状態にあることは確かだろうなというところまでは考えたんですが、まだはっきりしないです。
長々とご紹介しましたが、ここに書ききれない要素が全3巻に詰まっております。重ねるとちょっとした辞書位いボリュームがあり、内容の難消化性もピカイチで、私なぞ読み終わる頃には以下のような塩梅でございました。
ちなみに今夏8月よりこの私が担当する所の「ゲイコミック買取表」始動しておりまして、WEBやチラシなど各所でご確認いただけます↓↓
http://www.mandarake.co.jp/information/buy/book/comic-adult.html
早速買取表の親玉たるタイトルをお出ししてしまったわけですが、今後も買取・販売ともに今まで以上に積極的に行っていく所存ですので、お持ちの方、興味おあり方はどうぞよろしくお願いします。
こちらの商品群は8/16(火)12:00より、中野ブロードウェー3F 本店2内にて販売いたします。
事前の電話通販・お取り置きはいたしかねます旨ご了承ください。
(担当 朝日)
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