日本一同人誌が売れない即売会、コミティア。
サークル参加の売上アンケートで0〜1冊が大半を占める、ゆめいっぱいでかこくでしれつなイベント、コミティア。
プロアマ問わずオリジナルジャンル限定で年4回開催されるこのお祭りには、毎回それはもう星の数ほどの作品と作家と同人誌が現れては消えていきます。ライフワークにする人・デビューを目論む人・魂を削る人ありとあらゆるスタンスが交錯する会場は、コミケの10分の1ほどの混雑でこそあれ、フリーダムな熱気に満ちています。
さて、そんな中からこの2冊。
彼岸泥棒(見富拓哉)
『彼岸泥棒集成T 樫野先生言行録』 36P/2010年2月発行
『彼岸泥棒集成U エラッタ 2008−2010』 74P/2011年2月発行
この2冊、なんともすげー面白いんです。 「言行録」は樫野さん≠フ姿を借りてシュールギャグとも随筆ともいえぬ妙なテンションの1P漫画がふわダラッと連なる作品集。その絶妙な加減は狙いと素がうまいこと混ざっとかんと醸せないだろーなーとしまいには感心してくる一冊。ボケもツッコミも兼ねてるはずなのにどっちも丸投げみたいなメタ演出がちょいちょい出てくるところも魅力のひとつ。
そんでこっち「エラッタ」。
これはコミティアで活動を始めた2007年からのオリジナルストーリー作品をまとめたもので、単体で発売された時のそれぞれの発行部数や現時点(2011年当時)からみたコメントやなんかを寄せています。各作品の紹介トビラ絵が岩波文庫のカバー装丁をパロっていて、よくわかんないとこ芸こまけぇな!とこれまたよくわからない感心を覚えること然り。2007年の「斬新すぎるラヴ」から「ヨックモック」「理科室の雪」など計7作品が収録され、先の言行録と併せると同人発表作はほぼ網羅されます。
何がどう良いかは説明しづらいのですが、あえて言うなれば客観性≠ナしょうか。セリフにしろ構成にしろ、常にどこか一歩引いた目線で作られている印象があります。かつキャラはマンガ的なのに背景とかヨックモック(お菓子)とかやったら画力が正確。そういった画面を通して綴られる物語は、誰かの少し破天荒な日記みたいな、でもどこかグッとくる一瞬があるものばかり。さりげなく完成度高いなコレ…と思わせる一冊です。
オリジナルに限らず即売会での同人誌のすごいところは、発行された一冊の本がこの日この人が確かにここに居た¥リ明になり、あくまでひとつの作品として存在し続けるということでしょう。全3巻で完結した「コミティア30周年クロニクル」という上霞の下、無数のうぞーむぞーの中にこそ、埋没系トンデモ良作なんか掃いて捨てるほどあるんでしたっつー話です。
最後に「言行録」のラスト一言をペタッとな。
1月4日(日)までは店頭販売のみとさせていただきます。
取り置き、通販のお申し込みは、1月5日(月)から承ります。売切れの際はご容赦ください。
サークル参加の売上アンケートで0〜1冊が大半を占める、ゆめいっぱいでかこくでしれつなイベント、コミティア。
プロアマ問わずオリジナルジャンル限定で年4回開催されるこのお祭りには、毎回それはもう星の数ほどの作品と作家と同人誌が現れては消えていきます。ライフワークにする人・デビューを目論む人・魂を削る人ありとあらゆるスタンスが交錯する会場は、コミケの10分の1ほどの混雑でこそあれ、フリーダムな熱気に満ちています。
さて、そんな中からこの2冊。
彼岸泥棒(見富拓哉)
『彼岸泥棒集成T 樫野先生言行録』 36P/2010年2月発行
『彼岸泥棒集成U エラッタ 2008−2010』 74P/2011年2月発行
この2冊、なんともすげー面白いんです。 「言行録」は樫野さん≠フ姿を借りてシュールギャグとも随筆ともいえぬ妙なテンションの1P漫画がふわダラッと連なる作品集。その絶妙な加減は狙いと素がうまいこと混ざっとかんと醸せないだろーなーとしまいには感心してくる一冊。ボケもツッコミも兼ねてるはずなのにどっちも丸投げみたいなメタ演出がちょいちょい出てくるところも魅力のひとつ。
そんでこっち「エラッタ」。
これはコミティアで活動を始めた2007年からのオリジナルストーリー作品をまとめたもので、単体で発売された時のそれぞれの発行部数や現時点(2011年当時)からみたコメントやなんかを寄せています。各作品の紹介トビラ絵が岩波文庫のカバー装丁をパロっていて、よくわかんないとこ芸こまけぇな!とこれまたよくわからない感心を覚えること然り。2007年の「斬新すぎるラヴ」から「ヨックモック」「理科室の雪」など計7作品が収録され、先の言行録と併せると同人発表作はほぼ網羅されます。
何がどう良いかは説明しづらいのですが、あえて言うなれば客観性≠ナしょうか。セリフにしろ構成にしろ、常にどこか一歩引いた目線で作られている印象があります。かつキャラはマンガ的なのに背景とかヨックモック(お菓子)とかやったら画力が正確。そういった画面を通して綴られる物語は、誰かの少し破天荒な日記みたいな、でもどこかグッとくる一瞬があるものばかり。さりげなく完成度高いなコレ…と思わせる一冊です。
オリジナルに限らず即売会での同人誌のすごいところは、発行された一冊の本がこの日この人が確かにここに居た¥リ明になり、あくまでひとつの作品として存在し続けるということでしょう。全3巻で完結した「コミティア30周年クロニクル」という上霞の下、無数のうぞーむぞーの中にこそ、埋没系トンデモ良作なんか掃いて捨てるほどあるんでしたっつー話です。
最後に「言行録」のラスト一言をペタッとな。
1月4日(日)までは店頭販売のみとさせていただきます。
取り置き、通販のお申し込みは、1月5日(月)から承ります。売切れの際はご容赦ください。
(担当 白石)
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