【まんだらけトピックス】本・まんが・コミック・TOY・同人誌の専門店

「アニコムZ」「LIST FILE SERIES 」「動画少年」。
どっさりです。
80年代初頭～末位までのアニメ批評の風景が俯瞰できる陣容かと。

早稲田アニメーション同好会 1982年3月21日発行
『アニコムZ Vol.1 特集ど根性ガエル』

ど根性ガエル(72年～放映の所謂旧シリーズ)特集、
作画監督を勤めた小林治氏へのインタビューや
キャプチャ画像を利用したフィルムストーリー、放映リスト等を掲載。
Aプロ成分多め。
ウルトラマンレオ評等もあり。
巻末には「ロリコントランプ」ならぬ「ヒロイントランプ」。

早稲田アニメーション同好会 1983年4月3日発行
『アニコムZ Vol.2 特集宮崎駿』

宮崎駿特集。
83年6月に早稲田大学にて行われた
アニメーション研究会連合第2回合同自主上映会での
宮崎駿氏の講演会による公聴者との問答や講演後の座談会の内容を採録。
アニメとは？的な掘り下げた感じの内容。
その他、上映作品に対しての感想・評の寄稿等もあり。

早稲田アニメーション同好会 1983年4月3日発行
『アニコムZ Vol.3 ガンバの冒険大特集』

ガンバの冒険大特集、半分くらいはむしろ出崎統特集。
本文134頁でガンバを解剖・分析・評論。
椛島義夫、小林七朗各氏へのインタビュー記事や
出崎統氏の刊行当時の全仕事リスト等も掲載。
各ページ下方小口側の隅っこにガンバのサブタイシーンの
画面・コマ数を正確に再現したパラパラマンガ付き。

早稲田アニメーション同好会 1985年8月7日発行
『アニコムZ Vol.4 出崎統特集』

まるまる出崎統特集。
後の商業誌を見回しても
出崎統をここまで掘り下げた内容は存在しないのでは、と言われる一冊。
各種資料や評、出崎論の他、
本人や小林七郎氏へのインタビュー記事など。

早稲田アニメーション同好会 1984年5月27日発行
『アニコムZ Vol.5 赤毛のアン特集』

赤毛のアン特集、
高畑勲氏インタビュー、作品リストや略歴。
山田栄子氏へのインタビューも。
その他おなじみの大辞典等。
高畑氏へのインタビューは34頁の大分量。
氏の原作に対する姿勢や演出、音楽について等興味深い内容。

早稲田アニメーション同好会 1981年10月6日発行
『別冊アニコム少女愛好家のために』

別冊アニコム、ロリコン特集。「少女」を14歳以下の女性と定義し、
それのみを取り上げ特集。
存の虚実。洋の東西、古今を問わぬロリコン賛歌。
当時の所謂ロリコンブームを体言した一冊。
表紙・文中イラストは福山慶子氏が担当。

ここからはリスト製作委員会・早稲田アニメーション同好会・わんぱくスタジオ
共同発行のリストシリーズ。
放映時のテロップを忠実に記録しそのデータの正確さには定評のあるシリーズ。
製作総指揮は原口正宏氏。
氏は後にこれら一連の実績を認められ雑誌「アニメージュ」にて『パーフェクトデータ』
を1985年より担当、2000年代に至るまで20年以上継続して行く事に。
ただのデータ集に収まらず製作スタッフ等への取材も充実しているのも魅力。

表紙のタイトル・シリーズ表記の構成が不安定で
どこがどう誌名なのか判断に悩む所が難。
ややこしいので以下のタイトル表記はすべて奥付表記に準拠で統一。