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今回はタッチ DVDコレクション全3巻セットが再入荷しましたのでご紹介します。

野球漫画ファンなら誰しも一度は妄想するであろう、あだち充先生のキャラでの最強議論ですが、その中ではやや落ちる、という風に思われているのは「タッチ」の上杉達也かもしれません。
投手としては、スピードはめっぽう速いもののかなりのノーコン。変化球はほとんど投げられず、強打者を三振に取ったかと思えば下位打線にホームランを打たれることもある訳の分からない感じ…
と、純粋に野球選手としての能力としては他の主人公のようにずば抜けては描写されていません。
しかし、実は達也はあだちキャラでは唯一の甲子園優勝投手です。（「H2」では最終回で決勝戦が描かれておらず、「クロスゲーム」は地区予選で終了しています）

達也の魅力は、キャラクターとしても野球選手としても、やはり「訳の分からないところ」が筆頭に上げられると思います。
スケベで根性なしで言い訳がましくて能天気で弟の出がらし、などと作中で呼ばれている達也が最終的に活躍するところが、「タッチ」という作品に数多く存在する魅力の一つであり、完結後25年経った今でも色あせない最も大きな要因だと思います。

翻ってアニメ版「タッチ」は、新書で全26巻にもおよぶ長編をほぼあますところなく描いたという意味でも、歴史に名を残す名作となりました。
キャッチャーの松平を演じたのは林家こぶ平（現・正蔵）師匠。声優としての活動は殆どありませんが、これだけの長編で演じたにもかかわらず全く違和感のない好演でした。

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(担当有冨)