東宝特撮戦記ものを一通り観れば、太平洋戦争(大東亜戦争)の概要は掴めてしまいます!
それは東宝戦記ものがドキュメンタリー・タッチに歴史を俯瞰する作品が多いからではないでしょうか?(ドラマチックさを求める人には物足りないかもしれませんが)
その東宝が昭和42年から「8・15シリーズ」として、終戦記念日頃に戦争映画を公開していました。
今回は、その「東宝8・15シリーズ」のパンフレットを紹介します。
「日本のいちばん長い日」
昭和42年公開 監督・岡本喜八
昭和28年8月14日正午から15日の玉音放送までの激動の24時間を描いたドキュメンタリー・タッチの作品。脚本は橋本忍。
「連合艦隊司令長官・山本五十六」
昭和43年公開 監督・丸山誠治 特技監督・円谷英二
日独伊三国同盟に反対する海軍次官時代から始まりブーゲンビル上空での戦死までを描いた作品。
すでに1953年「太平洋の鷲」1956年「軍神山本元帥と連合艦隊」と言う作品が公開していて、どれもストーリーは同じですが、(山本五十六を主人公に史実どおりに作れば同じになってしまうのは仕方ないのですが)本作のポイントは数々の東宝戦争映画に出演していた三船敏郎が山本五十六を演じる事でしょう。
また本作は山本五十六の人間性が他の作品より深く描かれていると思います。
三船敏郎はこの後「軍閥」「ミッドウェイ」でも山本五十六を演じました。
「激動の昭和史・軍閥」
昭和45年公開 監督・堀川弘通
2・26事件から戦争終結までを東条英機を中心に国政を牛耳る軍部を描いた作品。
特筆すべきは、実際におきた「竹槍事件」に時間を割いている事でしょう。(竹槍事件ー毎日新聞の記事「竹槍では間に合わぬ、飛行機だ〜」に怒った東条首相が記者を37歳にも関らず召集して戦地に送ってしまった事件)ちなみに東条を演じてるのは小林桂樹です。
「激動の昭和史・沖縄決戦」
昭和46年公開 監督・岡本喜八
岡本喜八監督が沖縄戦全貌を描破!
本土決戦の時間稼ぎのため沖縄を利用する大本営、民間人を巻き添えにする軍人達、ひめゆり部隊の悲劇等など文章で書くとキツイですが、そこは岡本監督!娯楽映画から逸脱せず沖縄の悲劇を映像化、さすがです。
現在も日本にある米軍基地の75%が沖縄にある現実も考えさせられます。
「海軍特別年少兵」
昭和47年公開 監督・今井 正
14才の少年達がの海兵団での生活から戦地での戦いを描く8・15シリーズの中でも異色の作品。
「ひめゆりの塔」の今井正監督作品と言う事が東宝戦争映画らしからぬ感じを与えているのでしょう。
戦史をパノラマティックに映像化する作品がが多いなか年少兵に焦点をあてでいるのが今井監督ならでは。
(担当 足立)
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