祭丘ヒデユキ先生の作品の特徴といえば、その圧倒的に独特な筆、異常なまでのテンションの高さとあまりにも馬鹿馬鹿しいギャグ展開といえるでしょう。
COMIC TENMAでの成人向け漫画でもそのノリは変わらず、成人向けでありながらギャグ漫画よりも面白い変態娯楽漫画を世に送り込んでおり絵が極めて濃くなった「道満晴明」先生のごとき独占的な立ち居地で「COMIC TENMA」の影の帝王として君臨している感もあります。
そんな祭丘ヒデユキ先生ですが、この「シャングラッド神紀」は先生お得意のギャグだけでなくシリアスもあるストーリーもの。
ヒンドゥー系ファンタジー巨編なのであります。
無論中身は、主人公の生首だけの神シヴァを代表とする灰汁が強すぎてもはや灰汁だけになってる奇神変人カーニバルの様相を呈しており、先生のファンは大満足。初めて見る人はその強烈さに度肝を抜かれること間違いないでしょう。
ヒンドゥー神話に基づいた神々は、そのぶっ飛んだ中身だけでなくデザインのほうも非常に凝ったものになっているんでそこにも注目してもらいたいところです。
特に仲間扱いのカルティケーヤのデザインは凄まじいの一言。幼女が複数人合体することによって誕生する設定もさることながらどデカイ丸顔と恐ろしくとがった鼻に、複数の手と昔の神話の大雑把でプリミティブなデザインをうまくキャラクター性に盛り込んだ一目見たら忘れられないキャラクターになっています。
おそらく漫画誌上もっとも鼻の長いヒロインかとストーリーはところどころギャグをはさみながらも、シリアスなシーンも多く戦闘シーンもギミックをうまく使ったものでかなり読み応えがあります。
神話を題材としながらも内容はかなりブラック&バイオレンス。
神同士の死力を尽くした戦いは先生の魂がかなりこめてあります
この作品が登場したころは「チャンピオンRED」は調度、露骨エロ路線にはいる前のデスグロワールドの状態であり、恐ろしいことにシグルイ、カオシックルーンなどに代表される5割以上の作品で何かしらのグロ描写が行われている始末でした。
そんな中に突如現れたこの作品は狂気魔境の連載陣の中でも怪しく光り輝く暗黒惑星のごとき存在感を十二分に発揮しておりました。
当時学生だった自分も、漫画好きの友人から「今月のREDはヤバイ」と連絡が入って急いで本屋に買いに行ったものでした。
たしか付録でシグルイの臓物クリアファイルが付属していたこともあって、今現在チャンピオンREDが日本最狂の雑誌なんじゃね!と思った記憶があります。
結局その後「チャンピオンRED」は成人ギリギリの描写にこだわった別の意味で恐ろしい雑誌と変貌していくのですが、それでも当時の、1ヶ月に1臓物というノルマを勝手に達成していた頃のデスグロワールドな「RED」が好きだったという人も多いと思います。
「シグルイ」も最終回を迎え「チャンピオンRED」はこれからどこに向かっていくかはわかりませんが、過ぎ去ってしまった時代に思いを馳せてみるのも自称時を司るまんだらけ的でよろしいのではないでしょうか。
ちなみにこの作品、単巻のみの作品で話が完全に終わっているわけではないのが残念。連載し続けていたらそれはそれで呪われそうなので、それはそれでしょうがないのかもしれません。
そんな「シャングラッド神紀」をあなたの本棚にも加えてみてはいかがでしょうか?ご来店お待ちしております。
(担当 黒田)
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