まんだらけ中野店 4F マニア館宮沢賢治「銀河鉄道の夜」朝日ソノラマファンタスティックコレクションスペシャル

お菓子のような雁を食べるシーン、不気味ながらもおいしそうだなあと思ってました。

宮沢賢治は好きでよく読んでいましたが、子どもの頃は「少し怖い」と感じていました。
銀河鉄道の夜ももちろん読みましたが話がよく理解できず、いじめられても辛いめにあってもカムパネルラと別れてしまう事になっても、主人公ジョバンニからなんの感情の動きも感じ取れず、その感じがとても怖く、正直あまり好きになれなかったのを覚えています。

ある程度物心がついてから読み返すと決してジョバンニは無感情なんかではないですし、物語として本当に素晴らしい表現が沢山あることに気付いたんですが、アニメを初めて観たときは「えっ、猫？!」とビックリしました。
でもますむらひろし先生のタッチが原作の薄暗く寂しく、しかし暖かい感じにものすごく合ってるんですよね。
そしてはっぴいえんどの細野晴臣氏による音楽がさらに物語の印象を強めています。
今では「猫でなくてはならなかったのだよなあ」とすら思っています。

原作と同じくらい今でも愛されているアニメ版銀河鉄道の夜。
原画や制作エピソード、登場キャラクターの紹介＆ラフ、監督杉井ギサブロー氏とますむらひろし先生の対談、音楽を手掛けた細野晴臣氏のインタビューなど興味深い記事ばかり。
全編カラーなのもとてもうれしいところです。
状態は並、価格は4,200円。

ラッコの上着を着るには少し暖かくなってきた今日この頃ですが、この機会に是非。

(担当いわき)