まんだらけ中野店 4F 大予形而上学好きの燈台にして港

「私の誕生において万物が生まれたのであり、私は私自身と万物との原因であった。もし私が存在しなかったならば神も存在しなかったであろう。神が”神”である原因は私なのである。もし私が無かったならば、神は”神”でなかったであろう」
「無のために祈ることはなにも祈らないのと同じである」

こんな説教を13世紀ドイツでおこなったキリスト教神学者エックハルトはもちろん異端判決受けたのだけどキリスト教の枠からはみ出したそのスケールの大きな考え方は江戸時代の神道復興運動が軍部の独走に結果的につながったように、後のドイツの歴史の流れに大きな影響を与えました。ナチスの思想的指導者ローゼンベルクが「エックハルトの弟子」を自称していたのは有名。

この本ではエックハルトを中心に中世ドイツの神秘思想家の説教にたくさん触れることが出来ます。アーメン。

「中世思想原典集成16 ドイツ神秘主義」￥5250(カバー小シミ)

神智学の生みの親、”こころのエリート”であるブラヴァツキー夫人がスキャンダル事件でインドを追われたあとに書き上げた近代オカルティズム最重要文献のひとつ。
象徴文字やシンボルに隠され、散逸し忘れ去られたという、古代思想やあらゆる宗教の源”秘められた叡智”を現代に大公開!という設定でカバラをベースにインド風な味付けで宇宙の発生と人類の進化の謎に迫る力作です。

後続のオカルティストに大きな影響を与えた、というイメージが強く読まずぎらいの方も多いかと思いますが、アインシュタインが愛読していたというのも納得の形而上学大好きっ子ならマストな内容。下巻はまだ出てません。絶版。

「シークレット・ドクトリン」竜王文庫￥8400(書き込みあり)