国書さんのシリーズいろいろありますが、作り、内容ともに充実したもの多いです。 そんな中でアーカム・ハウス叢書というシリーズがあります。 国書さんの言葉を借りれば、 いまなお命脈を保ちつづける恐怖の殿堂オーガスト・ダーレスがその友、ラヴクラフトの遺稿の散逸をおしんで創立し、ブラッドベリ、ブロック、ライバー等きらぼしのごとき俊秀を世に送りだした、アメリカン・モダン・ホラーの老舗アーカム・ハウス。 同社より刊行された傑作短篇集を、ミステリ・怪奇分野屈指の翻訳者がみずからピック・アップ、訳出した、ファン必読の好短篇シリーズ! といった内容のシリーズ。 大きな謳い文句に聞こえるかもしれませんが、これその通り、好短編揃いなんです。 その「アーカム・ハウス叢書」の揃いが入荷しました。 アーカム・ハウス叢書 全7巻セット 国書刊行会 ¥7350(税込) 80年代末期の、SFルネッサンスに刊行されたこのシリーズ。 内容は
ダーレスの『淋しい場所』の一つ「図書館の殺人鬼」(これは内容というか、、)が印象に残っています。 (というか、それ以外の本は購入してないので、未読状態。。あーお金が足りない。。) では、月明の狂画家の冒頭の一部を掲載します。 気がつくと腕時計は午前二時をすぎていました。病室は鈍く色あせた月光に照らされており、その月光は空の月からではなくて、絵の月から射しているように見えました。 部屋のあかりは、もはや尋常一様の月の光ではありませんでした。だれの眼にも壁の絵から射しているように見えるのです。 ハロルドはゆっくりとベットに身を起こすと、すべりおりて床に立ちました。彼の顔をはっきりと見たのですが、それは夢遊病者独特のうつろな表情でした。彼はパジャマを脱ぎすてると、それをきちんとたたんで、ベットの脚のところに置きました。ちょうどその時でした。画中の母親が立ち上がり、他の女性たちも一斉に絵を抜け出してきたのです。 私はその数秒間、運命の数秒間、いつこの悪夢からめざめるだろうと考えていました。。。。。。。 モダン・ホラーというよりは、異常な心理描写が独特の作家の好短編です。
(担当 三次)
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