まんだらけ小倉店 1F ムック電脳神の挿絵はライトノベルの夢を見るか？

近年の出版状況は、SFファンにとってはまずまず良環境といえるのではないでしょうか。
最近は結構SF作品の作品集を出すようになってきました。レムやスタージョンの作品が新刊書店に並んだり、眉村卓の「司政官」シリーズ全短編が1冊にまとまったりと、潜在的SFファンに対してもアピールしてくれます。（その分お値段もバカにならなかったりしますが…）

今回紹介するののは「SF画家加藤直之時空間画抄」です。
担当はそれほどコアなSFファンではなく、どちらかというと加藤氏は「グイン・サーガ」や「銀河英雄伝説」から入ったクチですが、やはり加藤＝SFというイメージは強いです。
この画集に収録されている中では、80年代の「SFアドベンチャー」や「MSXマガジン」に掲載されたイラストが個人的には印象深いです。基本的に女性の絵が多いのですが、中でも機械化した女性や、レリーフと一体化した女性の絵などは、ハイエンドというか、デウス＝エクス＝マキナ然として美しいです。

挿絵が作品世界に大きく貢献している、という点において、もちろん加藤氏の貢献は多大です。そして、この「挿絵が作品に貢献する」という図は、そのままライトノベルにも当てはまるのは言うまでもありません。
そういえば、ライトノベルで近年一番の大ヒットである「涼宮ハルヒ」シリーズは、誰が何と言おうとSF以外の何者でもない作品ですし、桜庭一樹・有川浩といったライトノベルで活躍する作家達は、SF的作品も発表しています。
今後のSFファン層拡大のためにも、SFとライトノベルは強く手を握るべきだと勝手に思う担当です。

お買い求めの際は、是非まんだらけ小倉店へお越し下さい。

※掲載商品は店頭でも販売致しております。売り切れる場合もございますので予めご了承ください。

(担当有冨)