2008/5/24 21:00掲載
まんだらけ 中野店 4F 記

さぁ、SFを読もう<24日その2>〜モダン・ホラー〜

国書さんのシリーズいろいろありますが、作り、内容ともに充実したもの多いです。

そんな中でアーカム・ハウス叢書というシリーズがあります。
国書さんの言葉を借りれば、

いまなお命脈を保ちつづける恐怖の殿堂オーガスト・ダーレスがその友、ラヴクラフトの遺稿の散逸をおしんで創立し、ブラッドベリ、ブロック、ライバー等きらぼしのごとき俊秀を世に送りだした、アメリカン・モダン・ホラーの老舗アーカム・ハウス。
同社より刊行された傑作短篇集を、ミステリ・怪奇分野屈指の翻訳者がみずからピック・アップ、訳出した、ファン必読の好短篇シリーズ!

といった内容のシリーズ。
大きな謳い文句に聞こえるかもしれませんが、これその通り、好短編揃いなんです。

その「アーカム・ハウス叢書」の揃いが入荷しました。

アーカム・ハウス叢書
全7巻セット
国書刊行会
¥7350(税込)

80年代末期の、SFルネッサンスに刊行されたこのシリーズ。

内容は
  • 『呪われし地(ロキ)』 クラーク・アシュトン・スミス
  • 『悪魔なんかこわくない』マンリー・ウェイド・ウェルマン
  • 『アンダーウッドの怪』デイヴィット・H・ケラー
  • 『黒の召喚者』ブライアン・ラムレイ
  • 『海ふかく』ウイリアム・ホープ・ホジスン
  • 『黒い黙示録』カール・ジャコビ
  • 『淋しい場所』オーガスト・ダーレス
    の計7冊。
個人的には、デヴィット・H・ケラーの『アンダーウッドの怪』の短編の一つ「月明の狂画家」。アシュトン・スミスの『呪われし地』の短編の一つ「大昔の町」。
ダーレスの『淋しい場所』の一つ「図書館の殺人鬼」(これは内容というか、、)が印象に残っています。
(というか、それ以外の本は購入してないので、未読状態。。あーお金が足りない。。)

では、月明の狂画家の冒頭の一部を掲載します。

気がつくと腕時計は午前二時をすぎていました。病室は鈍く色あせた月光に照らされており、その月光は空の月からではなくて、絵の月から射しているように見えました。
部屋のあかりは、もはや尋常一様の月の光ではありませんでした。だれの眼にも壁の絵から射しているように見えるのです。
ハロルドはゆっくりとベットに身を起こすと、すべりおりて床に立ちました。彼の顔をはっきりと見たのですが、それは夢遊病者独特のうつろな表情でした。彼はパジャマを脱ぎすてると、それをきちんとたたんで、ベットの脚のところに置きました。ちょうどその時でした。画中の母親が立ち上がり、他の女性たちも一斉に絵を抜け出してきたのです。
私はその数秒間、運命の数秒間、いつこの悪夢からめざめるだろうと考えていました。。。。。。。

モダン・ホラーというよりは、異常な心理描写が独特の作家の好短編です。


(担当 三次)

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