2005/09/07掲載
まんだらけ新宮店

あべしの第19回「ちょっと観てよ聴いてよ!〜AVコーナーより愛をこめて〜」

2005年2月5日。池袋シネマサンシャインでは、劇場版「AIR」の公開初日ということで、実に数百人もの行列が出来たという。
徹夜で並んだ者、朝早くから足を運んだ者は、その努力が実ったといえよう。
そして、開場。
人々は待ちに待った「AIR」開演を、薄暗い劇場内で今か今かと、座席で落ち着けずにいた。
ブザーが鳴り、とうとう開演。
場内は射影室からこぼれる微かな光のみとなり、フィルムが回り始めた。
そして、冒頭部分らしきセリフと音声。スクリーンは真っ暗のまま。これは演出なのかと思い、誰もが黙って真っ黒なスクリーンを眺めていた。
しかし、2分も3分も経っても何の変化も訪れる様子もなく、音声は次々と流れていき、そしてオープニングテーマ「鳥の詩」が流れ始めた。
これはおかしい。誰もが思った。
間もなくして、オープニングの最中に唐突にスクリーンに映像が流れ始めた。
「ふざけるな、やり直せ!!」
一人の男が立ち上がり、射影室の方を向いて叫んだ。
ざわめく会場。
そして、会場内の抑えきれない異常なテンションは、一つのセリフに統一されて大合唱された。

「やーりなおせ!やーりなおせ!」

場内の全ての人間の心が一つになった瞬間であった。
この事件は後に、「池袋AIRの乱」と呼ばれるようになったっていうのは嘘ですが、この話はノンフィクションです。
実際に事件に立ち会った方は、見ず知らずの人間とここまで気持ちを一つに出来た事を懐かしく思うでしょう。

さて、そんな劇場版「AIR」ですが、真夏の話だというのに、何故か公開は2月です。
どうして、寒い中コート着て、暑そうな映像を観なきゃいけないのか。あまりの温度差に心臓麻痺を起こしてしまいそうです(笑)。
なるほど、DVDの発売日を丁度真夏に設定したのですね。って、本当ですか?
前置きが長くなりましたが、劇場版「AIR」のDVDスペシャルエディションが新入荷致しました!

ストーリーは、原作やTV版とは大きく異なり、新しい分岐シナリオといった感じでしょうか。
登場人物も必要最低限に抑えられ、なんと佳乃と美凪が出てきません!
これも、約90分という尺に収めるためのひとつの手段だったと思います。
是非、原作やTV版を知らない人にオススメしたい作品です。
原作やTV版を知らずに観ることで、この作品は100%の感動を味わうことが出来るでしょう!
なので、予習をせずに、真っ先にこの劇場版を観てみましょう!

で、このスペシャルエディションですが、初回限定BOX仕様となっております。
内容は、キャラクターデザイン小林明美の描き下ろしイラストを使用した特製BOXに、本編DVDと、ドラマCD「神尾さんち」と、フルオーケストラCD交響曲「劇場版AIR」〜神話への誘い〜の3枚を詰め込んだ、まさに豪華版!映画で泣いた人には堪らん内容です!

また、この劇場版のサウンドトラックも入荷致しております。
こちらも合わせて聴いてみてはいかがでしょうか?

夏は終ってしまいましたが、もう少し夏の余韻をこの映画で味わってはいかがでしょうか?

(担当 阿部)

お問い合わせ (営業時間:12:00〜20:00)

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