まんだらけ宇都宮ゲージツ - まんだらけトピックス

皆様はヌード写真集を見て“芸術”を感じたことがありますか？
てゆーか、芸術を求めてページを開いたことがありますか？
恐らく健全な20代前半までの血気盛んな男子であれば十中八九が「否！」もしくは「ニエット！」と答えるでしょう。

例えば、かつて蝶よ花よともてはやされたアイドルタレントがやがてオトナのナオンになってゲーノー界の荒波に流された末にヘアヌード写真集を出版する際に常套句のように発せられるのが「○○先生とふたりで“芸術”としてのエロスを追求しました」などという台詞。
確かに作り手側はそういうつもりかもしれませんが、それを手に取る男子の殆どは「Be○eans」や「ビデオ・○・ワールド」と同じ目的だったりするものです。
ただあくまでもそれはその人個人の受け取り方であり、正解なんてものは存在しないのも事実。

さて、それらを踏まえたうえで今回ご紹介するのは、まさに見る側の感性に大きく関わってくる写真集。

『OBJECTS Imagination of ULTRA』

「ウルトラQ」「ウルトラマン」の撮影現場で実際に使用された衣装、着ぐるみやセット、小道具をこれでもかと言わんばかりにクローズアップしまくった写真の数々。
とにかく接写！接写!!接写!!!ち、近い！近いよ!!
それはウルトラマンの皮膚？の表面の皺や激闘によって刻まれた傷だったり、科学特捜隊の制服の生地の織り目だったり、怪鳥ラルゲユウスの爪先だったり、ナメゴンの朽ちた眼球、はたまたジェットヴィートルやスパイダーショットの銀色に輝く滑らかな曲線美・・・。

あまりに近すぎて何を写しているのか分からなくなるほど。
そして圧巻なのはウルトラマンの唇をシンメトリーに見開き2ページを使った写真！そしてラストの、ややうつむき加減なウルトラマンのセクシーなうなじ!!
作り手の、ウルトラマンへの愛情がここまで作品にストレートに投影された著作物が他に存在するのだろうか!?
しかもそのディティールへの極度なこだわりはフェティシズム以外の何物でもありません。

この本に“芸術”を感じるか、“エロス”を感じるか。あなたのウルトラへの愛を確認してみませんか。

（担当清水）