   女、子供でXファンを称する輩と話すとき「どのXだよ？」と問うと、上記3作品はまったくの無関係、無関心、そして無視と、この三無関係がここ10数年続いておりました。 が、希望の光が今見えてきた！そう！！「グロイザーX」DVDBOX1が入荷したんです！ 原作はマジンガーシリーズ漫画版にて、オリジナルストーリーを展開し、作中で防衛問題を定義したり、軍部描写に力を入れたりと、ダイナミックプロでも一種独特な作風を持つ桜田吾作氏です。 ちなみに「グロイザーX」は飛行形態時で地上戦用の人型形態を「グロイザーロボ」と名前を使い分けていたように、本作品は航空戦をメインにしています。(ロボの出番が少ないので見なくなった人は結構いたのでは？） 理由として、作者が元航空自衛隊員(本官ひろ志、武論尊、両名も元空自のマッチョな作風の作家ですな。しかも同期）だったらしいのが一因と思われます。 その為か、ロボは殴る蹴るの近接格闘のみに特化している反面、飛行形態時は「タキオン光弾」など遠射兵器を使用しますが、必殺武器が熱線、光線、刃物、体当たりでは無く「フライング・トーペドー」（訳：「飛行魚雷」）と、今まで痛めワザあつかいの実体弾がキメワザというのが、作者の拘りを感じます。(対艦ミサイルが実用化する前は魚雷による喫水戦下の破孔が致命傷となる為、航空魚雷搭載機は正に大型艦への切り札でした。）そして、作者が作者だけに、敵「ガイラー帝国」も味わい深く、デルタ翼の爆撃機を「空爆ロボ」と言い切り「手、足は飾りで、それが偉い人にもワカってる」という所は、ジオン公国と兵器ドクトリンの違いを感じさせます。 作戦の非道ぶりのみならず、日本人の蛋白源である魚の強奪、(牛肉輸入自由化前の話なので）穀倉地帯への化学兵器の散布、タンカー襲撃、シーレーン寸断による通商破壊と経済的打撃によって崩壊に追い込む、英国の軍事研究家リデル＝ハート卿の言う所「間接的アプローチ戦略」を打ち出しており、その上に、上修恒彦が歌い上げる軍歌詩の主題歌と、ガンダム革命前夜(筆者命名）ロボットアニメブームのアダ花として狂い咲いたこの骨太作品！ ロボットが出ないから見なくなったリアルタイム世代から、生まれてもいなかった若者達にも、ロボットアニメオールドスクールを確認して頂きたい！！！ グロイザーX DVDBOX1 価格：25,095円 掲載商品は売り切れる場合がございます。ご了承ください。
（担当 有馬）
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