離婚倶楽部
銀座六丁目の
ルーベンスの小品を何気なく
片隅に展示してある洒落た
小さな画廊の角を曲り
露路のつきあたりを左へ
おれたところに
あたしのお店がある
「同棲時代」「修羅雪姫」「狂人関係」という劇的な代表作を立て続けに発表し,キャリア最盛期に到達した1974年、上村一夫が描きたかった”何も起こらない物語”。
34歳の上村一夫の諦観が、代わり映えのしない日常、繰り返される些事の中、変質していく人心を哀歓を込めて、その推移を紡ぎ、巡り着く先は圧倒的な自由!!
そんな”何も起こらない物語。”
舞台は銀座の小さなクラブ、主人公はバツイチの25才、名は夕子。