手に負えない一匹狼の不良の柳楽優弥さんが主人公で、
骨のありそうな相手だったら誰彼かまわず飛びかかっていき、
殴り合う。
主人公にはこれといった野望があるわけでなく、
ケンカする理由なども説明されずセリフもトータルで
3つくらいしかありません。
話さないかわりに饒舌に動き回る主人公です。
柳楽待弥さんの弟役が村上虹郎さんで、この弟の視点で
進んでいきますが、複雑な人間関係が細部がゆき届いた
構成で描かれてる作品というよりは、リアルなケンカシーンを
ドキュメンタリータッチで撮った作品という感じです。
着の身着のまま次から次へと相手を変えてゆき、
関わったらヤバそうなアウトローの人にもケンカを売る。
叩きのめされることもありますが次の日には復活して、
必ず相手が倒れるまでファイトします。
アップが少ないケンカシーンが、ずーっと続きますが
ダレることなくに見ることができるから不思議。
普段お目にかかれない路上ファイトといえど、
こんだけ連続だと食傷気味なりそうなものですが、
そうならないのは、俳優さんの顔の表情が
ギリギリ分かるくらいの距離で撮影されてる
からかなあと思いました。
まったく安全な野次馬の位置からケンカを覗いてる
ようでした。
映画全体に即興性を感じますが計算してつくりこまれてそう。
これだけ暴力ばかりの映画を1企業の人間が紹介するのも
自主規制したくなりますが、出演者は上記の主演2人と
菅田将暉さん、小松菜奈さんらビッグネームが多く
敬意を表したいです。
閲覧注意で観る人を選ぶ映画ですが刺激的な映像を
求めている方におすすめです。
(担当:南)
コンプレックス南