「この報告書は、まんだらけのオタク社員たちに富士登山を挑ませた熱血取締役の記録である
普段ろくに運動もせず好きなことだけやっているオタク社員たちが登山部活動の中から健全な精神を培い、
わずか数ヶ月で富士登山をなし遂げた奇跡を通じてその原動力となった、信頼と愛を余すところなく記録化したものになる予定である」

2018年7月12、13日 第四十一回活動報告 【白峰三山】前編

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登山部初の1泊2日です。
去年白馬三山縦走を計画していましたが天候が合わず断念。
念願の1泊2日登山は日本最高峰の縦走路、
白峰三山に行くことに決めました。

総距離:約26km
累積標高(上り):約3,000m
累積標高(下り):約3,700m

北岳 3,193m
間ノ岳 3,190m
農鳥岳 3,026m 3,000m以上が3連発。
行ってみたいと常々思っていました。
何とか1泊2日で行けるスケジュールが立てれたので、
ある程度天気悪くても決行することに。
ワクワクしつつも、とんでもない落差の下りがどうなるのか、
不安も感じつつ当日を迎えました。

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家をでると土砂降り。
登山部に行く日でここまで強く雨が降ってた日はなく出足からビビる。
向かう列車内から見える景色もどんよりしている。
降りる甲府駅に近づけば近づくほどに増していく。
タクシーに乗り換えて登山口の広河原へ到着。
雲に覆われて北岳は見えない。

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当初予定していた大樺沢を行くルートが連日の雨で通れないことがここで判明。
急遽北側の白根御池小屋を通り草スベリから北岳、北岳山荘へと行くルートに変更することにしました。
当初ルートよりもプラス30分となるのでシビアな戦いへと序盤よりなりました。

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登りに次ぐ登り。
平地になったりすることがあまりなく、
けっこうな登りが連続します。
すぐに先頭を西田さんにチェンジしてもらいました。

二人ともグイグイ登っていく。
それに続いていくのがなべしー。
その次に自分、あとは秋山さん、辻中さん、小山さん。

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白根御池小屋で小休憩。
秋山さんバテてるかと思いきや、
踊りながらの登場。
絶好調のようです。
他の登山客がソフトクリームを食べてるのがおいしそう。
ただ僕たちは始まったばかりなのと若干遅れ気味なので、
10分くらいの休憩で先をいそぎます。

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容赦ない登りは引き続き続く。
おりてくる登山マダムにお花畑きれいだったわよ~と言われるも、
ひたすらに続く登りに余裕がなくなってきた。
花を見てる余裕があるのか。
西田さん、めぐさんはそんな中さらに加速。
もう姿が小さくなっている。
すごい。
そんな中お花畑が登場しました。

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でかい!
一面が花。柵でかこってあるけども、柵の外も一面の花畑。
白馬岳の花もきれいでしたが、
ここの花畑はスケールが違う。
桁違いにでかかったです。
すごく先に行っていたはずの西田さんとめぐさんがすぐそこに。
どうやら道を間違えたようで、
それも何度も間違えて、この登りに次ぐ登りの中でも一番の急登(登る必要のないところ)
をけっこう登っていたようでした。

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花畑を抜けて尾根の分岐に、
ここまで来れば山頂まではもう少し。
と思ってたけども、
日本で2番目に高い北岳の牙城は険しい。
山頂だろうと思ったところから、
もう2段階くらい先がありました。
山のスケールが大きいです。

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そんな中先発隊の西田さん、めぐさんは余裕の山頂。
西田さんはあとから聞いたはなしでは、
ここの登りはけっこう好きだねと。
いやほんとに絶句したこの登りを好きと言う西田さんと、
そのペースにグイグイついていっためぐさんほんとすごいです。

そこから30分後くらい、
男性陣は必死の形相で

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北岳山頂へ。
長かった・・・
山頂に着いた瞬間脱力するくらい力を使い果たしていました。
ふくろはぎパンパンです。
ただゆっくりしている暇はない。
北岳山荘へ急がなくては。

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山頂から北岳山荘までは55分。
意外と長い。
みんな疲れているので慎重に歩を進めます。
それにしても北岳山荘もなかなか見えてこない。
あそこを越えれば、
越えても見えない、あそこを越えれば、見えない。
それを繰り返すこと数度。

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やったーー
北岳山荘が見えました。
長かった。
北岳山荘の人たちは優しく僕たちを迎えてくれました。

ごはん食べれますか?
と聞かれて、
すぐ食べれます。腹ペコです。
部屋に荷物を置いてすぐごはんとなりました。

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冷えていた体にみそ汁がしみる。
サバの味噌煮もうまい。
添え物の野菜たちもなんだか昔食べたような懐かしい味がします。
今日の北岳の激闘のはなしをしつつ、
みんなペロリとすぐに食べ終わりました。

ごはん後は、
各々着替えて、翌日の準備をしたりと、すぐに寝れる準備をしました。
僕たち以外での宿泊は2グループで合計約8名だったので、
広々と使えて助かりました。
気づくと小山さんがもうふとんを敷いて寝る状態にスタンバイしている。
そこからものの数分後には寝息が。
早い。この早さはのび太に勝てます。
秋山さんも早かった。
そういう自分も即効寝ていたようです。

寝静まる夜、
ちなみに自分は寝ていて気付かなかったようですが、
辻中さんが一人ずつ声かけて、
起きてる人と外に行き、星を見に行ったよう。
小屋宿泊の醍醐味の一つです。
自分と秋山さんと西田さん以外は堪能したようです。
西田さんはちょいちょい起きていたものの耳栓をしてて気づかず。
自分と秋山さんは起きてくる気がかけらも見られなかったとのこと。

さて、
明日はどうなることか。
なんとか天気がもって欲しい。
3,000mが並ぶ縦走路が今日のようにガスってないことを祈りつつ。
眠りにつきました。

後編へつづく

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