栄楽つけそば 復刻プロジェクトin中野社員食堂

■栄楽を愛するまんだらけ人事部岩田部長からの熱い思い

文:人事部岩田

ある日そこから無くなってしまった栄楽

はじめて栄楽を食べに行ったのは栄楽閉店から遡って10年ほど前くらいかな?
中野本社勤務となり、世田谷の賃貸マンションから中野新井へ引っ越してきた頃。
早稲田通りを歩いていると、平日の昼日中なのに老若男女、子供連れの人たちまで店の外へ並んでいる状況。列の元を辿っていくと、ラーメン屋に続いている。
客層は地元っぽいお客様ばかりっぽく、なんとなく直感で並んでしまう自分。

待つこと30分。初回なので自分はラーメンを頼みました。 ・・・・ ええ。失敗したと思いましたよ。かなり。

周りの人は、ほぼ全員「つけ麺」のみ注文している状況。えそんなにつけ麺ばっかり?
ラーメンの味は、まぁ濃いめのしょうゆラーメン。

皆が頼むつけ麺って・・・・ええ、心に誓いました、わたくし。次は必ずつけ麺だ!!

そして、数日後つけ麺でリベンジ。今まで食べてきた拙い自分のラーメン食べ歩きの中で
美味しいと、本当に思えたつけ麺は無し。ふじまるの塩つけ、中野大勝軒、青葉(2代目)の特性つけ麺などなど。美味しくないわけではないけれど、自分の味覚には合わず。

自分は様子見で頼む場合は、大盛りで注文します、はい。出てきたのはなかなかボリューム有りそうな麺。と、小さいお椀に入ったつけ汁。ん?
この大量の麺をこの小さいお椀で食べるの・・・・・??

3分後には、全て完食しました。つけ麺なめてました、わたくし。完全に。

●麺
麺の食感は、ふわふわしている中でコシがある。
後日談ですが、栄楽の場合この麺のゆで方にポイント有りました。

・多人数が一気に注文=やわくて、コシが少なくうす茶色気味になった麺
・閉店前や開店時など=本来の栄楽のコシのあるけれどふわふわした食感の麺
が出てくる可能性が高いです、はい。なぜなら、多い時は週に3回とか、出勤前に滑り込みで食べてました。結論=閉店の15:00直前に行って食べるか、朝開店前に食べに行くのが吉と導き出しました。答えを

●つけ汁
「甘い・辛い・酸っぱい」がそろった旨味あるつけ汁それぞれがとがった味でした。
三田製麺やぺジぽたなど濃厚ドロリ、さくらんぼのようなトッピングや分量で楽しむ感じとも違います。武道家やサイコロのような濃厚豚骨でも濃厚魚介でもなく
「つけ汁」として、主張しすぎず麺と一緒に合わさって初めてフュージョンする旨さ。

●トッピング
生卵ーとがったつけ汁を唯一マイルドにしてくれる魔法のトッピング。
チャーシュー ーオイルがかかっていて旨い。縦切りしているチャーシューがこれでもかと小さい茶碗に山盛りに乗っけてある。そう。単にトッピング、添え物でも無くもう一つの主役だと思ってます、ええ。チャーシューがとっても。

うまみ成分が凝縮されているのか美味しいチャーシュー特盛チャーシューは大好物でした、わたくし。

メンマ ー・・・・トッピングとしてはふつうかな。入れると味が少し薄くなる感じが。
ただ、瓶ビール注文するととなにも言わずに出てくる。唐辛子が振ってネギが刻んであるメンマ。おつまみとして美味でした。

そして、いくらおいしいラーメンでも3日食べると「しばらくはいいや」となります。自分の場合。しかしながら、永楽のつけ麺は行けます。毎日でも、ええ。

そんな当時の私の食費は、月に12、3万ぐらいかかっていたのはここだけの秘密。

時は経って2012年12月。栄楽に久しぶりにちょっといってみるかと
店の前につくと、そこにあったのは

「苦渋の決断ですが、閉店する事に~」の文字が!ちょっと前にはおかみさん。
その当時なんとなく痩せてきていたおやっさん。

え?もう食べれないの??・・・
確かに通い初めに比べて利用する頻度は落ちていたけれど。
またまた~、別の場所で娘さんお二人が店を継いで・・・
え?本当に・・・?
・・・・・・・・・・・・

今でも覚えている旨かったつけ麺の味。そしてその後どこにも探し出せなかった味(自分は)

友人に近い味が有ると西八王子まで行ってみたり丸長系を訪ねて阿佐谷まで行ってみたり、東中野の好日を訪ねてみたり同じような感覚のお客様が情報だしていないか時折情報収集してたけれど無し、無し、全くなし!!ないんですよ本当に。

これで食べれなくなるのかぁと向き合って最後の1食を食べたのならまだしも。自分にとっては、ある日突然無くなってしまった空間。好きで好きでしょうがない思い人が何も嫌いな所がないまま、ある日いなくなったような焦燥感。

渇望してました、わたくし。それが復活するという事ではありませんか!!
それもまんだらけ食堂で!!

今から楽しみで楽しみでしょうがありません。