ホラーの恐ろしさはわけのわからなさにあると思います。
リング1作目も序盤は貞子の存在さえ分かっていません。とにかく何だか呪われる！ってだけ。
しかし呪いの正体が分かれば、ましてや元人間でしかも仲間由紀恵だったらもうあまり怖くなくないですか？
むしろ出てきて欲しいくらい。
更に世を呪いたくなる理由が判明すれば、誠意を込めて供養すれば許してくれるかも？という気持ちが湧いてきます。
全然何も分からずただ殺されるより、相手をある程度理解して対策も取れば、最終的に呪い殺されるにしても大分心境が違うはず。
あと、生き物全て最後は死にますよね？
呪いの最後の段階が結局誰もが必ず迎える死。
呪われなくても何でも最期はこうなるもんな、という気持ちもあります。
（黒史郎版の小説・貞子VS伽椰子では死ぬだけでは済まない恐ろしさが描かれいます。映画と同じ設定を使った違う話ですごく引き込まれますので是非お読みください。
出来ればこちらも映画化して欲しい。）
なのでシリーズが進むごとに怖くなくなっていくのは仕方ない事です。
ただ、今公開中の「貞子VS伽椰子」はこれまでの話を全てリセットしています。
先生に片思いしていた伽椰子が夫に浮気を疑われ…、超能力者故の苦しみを抱えた貞子が…等の背景は一切出てきません。
何だか怖い呪いがあるだけです。
「リング」も「呪怨」も1作もご覧になっていない方でも大丈夫。
見る人全員が先の展開も呪いを解く方法も分からなくて怖い。
この「話し合っても理解し合える気配の無さ」を描くのに、現世とは全く理が違う異界の存在を題材として長く扱ってきた白石晃士監督以上の適任はいないでしょう。
始球式したりインスタグラムを始めたり、公開前は怖さを推してはいませんでした。
過去作のファンも「こんなに堕ちて…」と思われていたことでしょう。
タイトルも馬鹿ホラーっぽい。
しかし貞子や伽椰子が出てこない場面でも終始不吉な雰囲気が立ち込めており、人間の力が及ばないものに振り回される様が本気で怖いです！！
そしてやたらと勢いがあります。
あと、みなさん予告編ご覧になっているでしょうから書いてしまいますが美中年と美少女の二人組霊能力者が登場します。
登場時間はそんなに長くないのにものすごく心に残りますので「スピンオフを見せてくれ！」と思われた方には同じ監督の「カルト」を強くお勧めします！
ちなみに「貞子VS伽椰子」について長々語りましたが、今回入荷したのは前々作の「貞子3D」版です。
とにかくちょっとでも怖いものに興味がある方は、「貞子VS伽椰子」を見に行って下さい！
そしてそのお供には中野店でLDD貞子3Dを!!
未開封で明日販売です！
店頭での販売は開店時から、通販・お取り置きは昼の12時半からです。
（担当 麻生)
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