「この報告書は、まんだらけのオタク社員たちに富士登山を挑ませた熱血取締役の記録である
普段ろくに運動もせず好きなことだけやっているオタク社員たちが登山部活動の中から健全な精神を培い、
わずか数ヶ月で富士登山をなし遂げた奇跡を通じてその原動力となった、信頼と愛を余すところなく記録化したものになる予定である」

2016年7月7日(木)、8(金) 登山部番外編 【燕岳岳〜大天井岳〜常念岳】 後編(2日目)

※写真をクリックすると大きくなるよ!




2日目

自分が起きた時にはもうみなが準備し始めていました。
時間は4時30分くらい、出発予定が5時なのでいそぎ片づけをはじめる。
真夜中にザックからいろいろものだしてゴソゴソする音聞こえたのは辻中さんだったようで、寝てる間咳がでて風邪っぽかったので風邪薬を探してたけど見つからず、しょうがないからボルタレンを飲んだそうです。
ボルタレン(強力な鎮痛剤)が効くとは思えませんが・・・
それで落ち着いたようです。

外にでたらきれいです。
雲海が素晴らしい。
富士山も見える。


ただ燕山荘の方と話していたら天候午後崩れるとのこと。
この縦走ルートはエスケープルートもあるので状況次第だなと、弁当を受け取って予定どおり5時に出発しました。






早朝の山々、しかもアルプスでも屈指の風景に歩きつつも見入ってしまいます。
歩いているといきなり辻中さんが、
「ライチョウだ!」




初めてみました。
写真を撮るために熊鈴が鳴らないように手で押さえつつ静かに忍び寄る。
「もう一匹でてきた!」




人に慣れているのか近寄っても逃げない。
しばらく見ていたらハイマツの奥へと帰っていきました。
「またライチョウいそうだからハイマツを見ながら進めよ」
そのあと辻中さんが
「これはひょっとしたら熊も見れるかもな」と。
いや、熊は遠くにいるのを撮ってはみたいけど近くはちょっとなと思いました。

それほど燕山荘から離れてないところで、
「ヒナだ!」
辻中さんがすごく興奮していて、
ゆっくり近づくも自分が着いた時にはもう見えなくなっていました。
「ライチョウのヒナじゃないか?」
ただその時はわからず、引き続きハイマツ付近をチェックしつつ進んでいきます。






大庭さんが好調でグイグイ飛ばしていき見えなくなりました。
あまりに楽しすぎて、時折振り返ってうしろの風景見て、段々変わっていく横の風景を見たりとずっとキョロキョロしっぱなしの自分。
気づくと写真も200枚近く撮っていました。
しかも似たような稜線の写真をついつい連発で撮ってしまう。
いたしかたないです。




ヤマザクラ。
じっと見る辻中さんと小山さん。

そろそろごはんだなと、
大下りから小林喜作レリーフの中間あたりにある岩場にて弁当を食べることに。
大庭さんにもその思いが伝わったのか、腹が減っていたのか、待っててくれたので合流して朝食。




アルプスの山々を見ながら食べるごはんは最高!
見た目よりも具だくさんな弁当で魚、肉、野菜と詰まってておいしかったです。






再び歩きを進めしばらく行くとこの鎖とはしごが登場。
一気に下ったあとは大天井岳への急な登りが待っていて、なかなかの威圧感があります。






ここの登りはみな口数少なめ。
前日の疲れを若干引きずっているところがあるようでした。
ペースを保ちつつ、登りきり大天井荘へ。


ここもすごくきれい。
小屋の中から手をふってくれるその満面のスマイルに癒されました。
ベンチに荷物を置いて、小屋から10分くらいのところにある大天井岳頂上へ。






頂上から見える槍ヶ岳が近い。
そこから連なって見える北穂高岳などの険しい山なみも際立ってみえました。
頂上で止まっていると寒かったので集合写真撮って大天井荘へ再び戻ります。

大天井荘でしばらく休憩、大庭さんが小屋からでてくると手に持っているのがビール。
ちょっとビックリしました。
小山さんがちょっと濃いめのカルピスという夏限定のカルピスを買っていておいしそうでした。
山で飲むコーラとかカルピスはやたらうまいんです。






次は常念岳へ。
大天井岳から常念岳へも素晴らし風景の連続。




雪玉を作りぶつけようと投げてくる辻中さん。




花もいたるところに咲いている。






ここがとにかくきれいだった。
ずっとハイマツが続き、その間の登山道をピューーと進んでいく。
気持ちがいい。
北海道ではこういうハイマツからひょこっと熊が顔出してるんだよな〜という
辻中さんのはなしにギョッとしつつも、

「ヒナだ」(小声)

とまたもや辻中さんがヒナを発見したよう。
ただしこの時も自分が行ったときにはすでに姿は見えず。
ハイマツの根本付近をしばらく見ていたのですが結局見つけれませんでした。




ハイマツ地帯を向かいから来る人に声をかけると調査員の人で猿がライチョウを襲うのを調査しているそう。
ライチョウのヒナの特徴を聞いているとどうやらさっき見かけたのはライチョウのヒナだったようでした。
どこで見かけたか聞かれたのでそれを説明。
ライチョウのヒナ自分も見たかった・・・


10時くらいに雨がポツリポツリと降り始めました。
常念小屋が近づくにつれ天気が悪くなり、2週間前登山部で常念岳へ行った嵐のようになった天候と似ていてデジャブ感をみなが感じる。
ここで写真を撮りすぎたカメラのバッテリーも切れる。

常念小屋で作戦会議を開き、その間にも天候がグイグイ悪くなるので、一ノ沢に下りることにしました。

下山後は温泉「しゃくなげ荘」へ。
タクシーの運転手があそこは熱湯があって46℃くらいだから入ってみなよ、と言っていましたが実際熱くて自分は入れず、というかぬるい方も十分熱い。
大庭さんは熱湯に入って現地の人とトークがはずんでいました、すごい。

温泉後は駅前のそば屋で食べてあずさで帰りました。
帰りもしばし、ほんとすごかったな〜と余韻に浸って話していましたが、小山さんは10秒くらいで眠りに落ちていました。
初の1泊登山でもっといろいろ行けるというのを少しつかんだので、まだ見ぬアルプスの山々も登った時にはここでレポートしていきます。

[レポート:竹下]

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